介護士の初任者研修(ヘルパー2級)とは?内容や費用など気になる点を詳しく解説

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これから介護職に就きたいと考えている方は、初任者研修というものを聞いたことがあるのではないでしょうか。本記事では、介護の基本的なスキルを身につけることができる初任者研修について、その内容や費用など気になる点を詳しく解説します。

 

初任者研修とは

介護士の初任者研修は、介護職に就くために必要な資格取得に必要な研修の1つです。この研修は、介護保険法に基づく介護サービスの提供に必要な基本的な知識と技術を身につけるために必要なものです。

初任者研修の期間は、全日制で最大236時間(実技研修含む)または夜間・土日研修で最大340時間です。研修内容には、高齢者や障がい者のケアに必要な技術や介護倫理、コミュニケーション技術、介護保険制度などが含まれます。

初任者研修を修了すると、介護福祉士や社会福祉士などの高度な資格を目指すための前提となるとともに、介護職としての就職に必要な資格としても認められます。

 

初任者研修の内容

介護士の初任者研修では、以下のような内容がカリキュラムに含まれます。

項目 時間数
職務の理解 6
介護における尊厳の保持・自立支援 9
介護の基本 6
介護・福祉サービスの理解と医療の連携 9
介護におけるコミュニケーション技術 6
老化の理解 6
認知症の理解 6
障害の理解 3
こころとからだのしくみと生活支援 75
講義の振り返り 4
合計 130

また、研修には実習が含まれており、介護技術やコミュニケーション技術などを実際に身につけることができます。

(厚生労働省「介護員養成研修の取扱細則について」より)

 

初任者研修の試験内容

介護職員初任者研修の試験は、筆記試験と実技試験があります。

筆記試験

筆記試験は、介護に関する基礎知識や介護における倫理観、コミュニケーション能力などが問われます。具体的には、以下のような項目が含まれます。

  • 高齢者・障がい者の心身の変化や介護の必要性
  • 介護技術や介護計画の作成方法
  • 人権尊重やプライバシー保護について
  • コミュニケーション技術やチーム医療に必要なスキル
  • 感染症対策や食事の提供に関する知識

実技試験

実技試験は、介護に必要な実践的な技術やスキルが問われます。具体的には、以下のような項目が含まれます。

  • 車椅子の移乗やトイレ介助などの身体介護
  • 食事や入浴の介助
  • 着替えの介助
  • 寝たきりの患者への対応

試験には、合格点が設定されており、筆記試験と実技試験の両方でそれぞれ合格する必要があります。

 

試験の難易度

介護職員初任者研修の試験の難易度は、試験内容によって異なりますが、一般的には比較的容易とされています。

筆記試験は、基礎的な介護知識やスキルについての問題が出題されますが、大半は選択式や記述式の簡単な問題で構成されています。また、実技試験も、実践的な介護技術を実際に行いながら評価されるため、実務経験のない人でも十分に合格できるレベルの問題が出題されます。

ただし、試験には一定の合格基準が設定されており、ある程度の勉強や実習を行わなければ合格することができません。また、実技試験では、技術やスキルだけでなく、コミュニケーション能力や倫理観なども評価されるため、自己啓発や実践的なトレーニングが重要となります。

 

初任者研修を受けるメリット

介護職に就くための資格として必要

介護士の資格を取得するためには、まず初任者研修を修了する必要があります。介護職に就きたい方にとっては、初任者研修は最低限必要なステップとなるため、研修を受けることが必要となります。

高度な資格取得の前提となる

介護福祉士や社会福祉士といった高度な介護資格を取得するためには、まず介護士の資格を取得することが前提となります。初任者研修を修了することで、介護士の資格を取得し、高度な介護資格を目指すためのステップとなります。

介護に必要な基礎的な知識や技術を身につけることができる

初任者研修では、介護に必要な基礎的な知識や技術を身につけることができます。高齢者や障がい者の生活支援やケアに必要な技術や、介護に関する法律や倫理、コミュニケーション技術などの専門知識を学ぶことができます。

実習を通じて実践的なスキルを身につけることができる

初任者研修には、実習が含まれています。実際に介護現場での仕事に近い形で、身体介護や生活介護などの介護技術やコミュニケーション技術を実践的に学ぶことができます。

職場でのスキルアップやキャリアアップにつながる

介護職は、高齢化社会の進展に伴い、今後も需要が高まることが予想されます。初任者研修を受け、介護職に就くことで、職場でのスキルアップやキャリアアップの機会を得ることができるため、将来のキャリアアップにつながります。

 

初任者研修にかかる費用

介護士の初任者研修にかかる費用は、研修を行う団体や講座によって異なります。一般的には、以下のような費用がかかります。

受講料

初任者研修を行う講座によって異なりますが、受講料はおおよそ10万円程度から30万円程度の範囲であることが多いようです。

教材費

教材やテキストなどの費用もかかる場合があります。研修内容によって異なりますが、1万円程度から数万円程度が一般的です。

宿泊費・交通費

研修会場が遠方にある場合、宿泊費や交通費がかかることがあります。特に実習が含まれる場合は、実習先までの交通費や宿泊費が必要となる場合があります。

 

費用を抑える方法

介護職員初任者研修を受講したいと考えている方にとって、費用は大きな問題です。そこで、安く受講する方法をいくつかご紹介します。

公的な支援を受ける

介護職員初任者研修は、自治体や雇用保険事業者から支援を受けることができます。支援内容や条件は自治体によって異なるため、居住地の自治体の窓口や雇用保険事業者に相談してみることをおすすめします。

オンライン学習を利用する

オンライン学習サービスでは、自宅などで手軽に学習することができます。また、オンライン学習では、教材費が無料で提供される場合もあります。ただし、実技試験は現地で行われるので、その費用は別途必要となります。

まとめて受講する

介護職員初任者研修は、複数の講座で構成されていますが、まとめて受講すると費用を節約することができます。また、同じ職場の複数の人でまとめて受講する場合は、割引制度を利用できることがあります。

資格取得支援制度を利用する

企業によっては、社員のスキルアップを支援するために、資格取得支援制度を設けている場合があります。制度内容は企業によって異なりますが、一部の費用を補助する場合や、受講期間中の給与補償がある場合もあります。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。本記事では、初任者研修について、研修内容や費用を抑える方法まで紹介してきました。これから介護職に就きたいと考えている方はぜひ参考にしてみてください。

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