介護福祉士から保育士は転職しやすい?|仕事内容の違いや資格の取りやすさについて解説

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「介護福祉士の資格を持つ人は保育士の資格が取りやすくなる」ということをご存じでしょうか?介護福祉士の道を選んだ方にとっての新たな選択肢として、保育士への転職は注目されています。

この記事では、介護福祉士と保育士の仕事内容の違いや資格情報について解説していきます。保育士、介護福祉士に興味がある方や、転職を考えている方は是非参考にしてください!

 

介護福祉士と保育士の違い

仕事内容

介護福祉士の主な仕事は、高齢者や障害を持つ人々に対する身体的なケアや生活支援です。介護プランの作成や実施、健康管理、食事や入浴の介助、薬の管理など、日常生活のサポートを提供します。また、心身の状態を把握し、適切なコミュニケーションや心理的サポートする必要があります。

保育士の主な仕事は、子どもたちの安全や健康を確保しながら、教育・保育活動を通して成長と発達をサポートすることです。遊びや学びの機会を提供し、子供たちの感情や社会性の発達を促します。個々の子供のニーズに応じた計画立案や記録、保護者との連携も重要な仕事です。

どちらも福祉系の仕事であり、人の日常をサポートすることは共通していますが、サービスを提供する対象が異なると同時に、介護福祉士は身体的なケアに重点を置き、対して保育士は教育や保育活動に重点を置いているといった点でも異なっています。また、介護福祉士は主に高齢者施設や在宅で働きますが、保育士は幼稚園や保育園などの教育機関で働くことが一般的です。

給与

〈介護福祉士の平均給与額〉

平均年収:394万4640円
平均月収:32万8720円

出典:2021年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要/厚生労働省

介護福祉士の資格がなくてもなれる介護士という枠では、もう少し低くなります。

 

〈保育士(正社員)の平均給与額〉

平均年収:約359万円
平均月収:約30万円

出典:賃金構造基本統計調査

役職者を除いた金額であるため、役職があり手当がもらえる場合はもう少し高くなるかもしれません。

 

このように給与を見てみると、差は大きくありませんが介護福祉士の方がやや良い待遇と言えそうです。しかし、それぞれ施設などによっても違いがあり、データの算出資料の違いから完全な比較もできないため、あくまでも参考程度に捉えましょう。

資格取得方法

介護福祉士

指定された養成施設・専門学校・大学を卒業するか、介護士として3年以上の実務経験を積むと介護福祉士国家試験の受験資格が得られ、合格すると介護福祉士資格を取得できます。

保育士

指定された養成施設・専門学校・大学を卒業すると、卒業と同時に保育士資格を取得できます。あるいは、それ以外の大学や専門学校を卒業するか、児童福祉施設で実務経験2年以上かつ総勤務時間2,880時間以上従事するなどの条件を満たせば保育士国家試験の受験資格が得られ、合格することで保育士資格を取得する方法もあります。

どちらも国家資格ですが、介護福祉士はどのルートでも必ず国家試験の合格が必要です。保育士は指定の学校であれば養成課程を修了するだけで資格を得ることができる上、国家試験の受験資格も普通の大学を卒業することで受験できるので、資格取得のハードルは比較的低いといえます。ただし、受験資格のハードルが低いことも関係しているとは思いますが、介護福祉士国家試験の合格率が70~80%なのに対して、保育士国家試験の合格率は20~25%であることを考えると保育士国家試験の難易度は決して低くありませんので注意しましょう。

出典:保育士試験の実施状況|厚生労働省

出典:第 35 回介護福祉士国家試験の合格発表について

 

介護福祉士は保育士資格が取りやすい

一部科目が免除される

実は、介護福祉士の資格を持っていると、保育士国家試験の試験科目のうち一部の受験が免除されることになっています。

  1. 保育原理
  2. 教育原理
  3. 社会的養護
  4. 子ども家庭福祉
  5. 社会福祉
  6. 保育の心理学
  7. 子どもの保健
  8. 子どもの食と栄養
  9. 保育実習理論

以上の9科目のうち、「社会的養護」「子ども家庭福祉」「社会福祉」の3科目が免除対象です。これらの科目は福祉関連であり、介護分野・保育分野で重複する基礎内容であるため、介護福祉士の資格を持っている人であれば身に着いている知識として扱われます。

また、逆に保育士が介護福祉士を目指す場合は、介護福祉士養成校で1年の課程を修了するだけで国家試験の受験資格が得ることができます。

両方の資格を取得するメリット

働き方の選択肢が広がる

介護の分野も保育の分野も、少子高齢化社会の現在は総じて人手不足なため、どちらも需要が高く多くの施設が求人を出しています。両方の資格を持っていれば、夜勤のみで介護をしたり、日勤のみで保育をしたりと、希望に合った働き方を実現しやすいでしょう。選択肢を大きく広げることができます。

福祉の総合的な視点が身につく

高齢者に対する介護福祉士と子どもに対する保育士の資格をどちらも取得するということは、介護と保育双方の視点を身につけることであり、子どもから高齢者まで幅広い世代における知識や技術をもつことになります。それぞれの知識が互いに作用し、福祉分野として大きくスキルアップできるでしょう。

勤務先の幅が広がる

両方の資格を持っていると、さまざまな福祉施設・保育施設で働くことができます。介護施設と保育所が同じ場所にあったり併設されていることも多く、そのような施設からは重宝される人材です。それぞれの一般的な勤務先以外でも幅広く勤務できるのは、ダブルライセンス保持者の特権といえます。

 

まとめ

同じ福祉分野である介護福祉士と保育士は、片方の資格を持っていれば、両方の資格の取得もしやすくなります。特に、介護福祉士は保育士資格が取りやすく取得のメリットも大きいため、今は転職を考えていないという人にもおすすめです。

いかがでしたでしょうか。今回は、介護福祉士の保育士への転職について解説しました。参考になれば嬉しいです!

 

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