介護士の年収を上げるには?平均給料、介護士自身で給料をアップする方法もご紹介!

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介護職の年収は他の職種に比べて、低いと言われています。超高齢化に伴い介護職の需要が増加しているにもかかわらず、介護職の年収は低いままなのでしょうか。

この記事では、介護職の給与の現状や介護職の収入増加政策などについてご紹介します。

年収アップのコツもご紹介しますので、現役でご活躍中の介護士さんもぜひご覧ください。

介護士の給与の現状

厚生労働省の「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.182)」によると、2021年度における介護福祉士の平均月収は316,610円です年収に換算すると、約380万円となります。

全職種における平均給与は461万円であり、介護士の給与は全職種の平均給与を大幅に下回っていると言えます。

あくまでも平均ですので、施設や介護士の立場によって給与が変わることも多いにあります。

【種類別】介護士の平均給料

働く場所や資格の有無によって、給料に大きな差が出てくる介護業界。以下では、働く場所と資格別、年齢別・男女別に平均月給を紹介していきます。

介護サービス別の平均月給

厚生労働省の「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果」によると、介護士の介護サービス別平均月給は以下のようになっています。

介護サービス 平均給与
介護サービス全体 316,610円
介護老人福祉施設(特養) 345,590円
介護老人保健施設(老健) 338,390円
訪問介護事業所 314,590円
通所介護事業所(デイサービス) 278,180円
認知症対応型共同生活介護事業所(グループホーム) 291,460円

引用:厚生労働省「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.147)

入居型施設のような、介護度が高い方が利用する傾向のある介護サービスほど給与は高くなっています。日勤が中心のデイサービスは、夜勤手当が出ないので給料が低くなっているのでしょう。

資格別の平均月給

同資料によると、介護士の資格別平均月給は以下のようになっています。

資格 平均給与
保有資格なし 271,260円
介護職員初任者研修 300,510円
介護福祉士実務者研修 307,330円
介護福祉士 328,720円
社会福祉士 363,480円
介護支援専門員 362,290円

引用:厚生労働省「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果(p.182)

介護職は資格を取得することで給料が上がる傾向にありますね。初任者研修と、資格なしの場合を比較すると、約2.9万円もの給与差があります。より高い給料を得たいという方は、資格を取得を目指しましょう!

男女別の平均月収・年収

年齢 男性介護職の年収 女性介護職の年収
20〜24歳 月収:約22.6万円
年収:約307.9万円
月収:約22.1万円
年収:約302.5万円
25〜29歳 月収:約24.8万円
年収:約347.6万円
月収:約23.3万円
年収:約328.2万円
30〜34歳 月収:約26.9万円
年収:約383.4万円
月収:約23.7万円
年収:約338.5万円
35〜39歳 月収:約28万円
年収:約400.8万円
月収:約24.4万円
年収:約345.9万円
40〜44歳 月収:約28.8万円
年収:約412.3万円
月収:約25.1万円
年収:約355.1万円
45〜49歳 月収:約29.7万円
年収:約427.4万円
月収:約25.1万円
年収:約355.8万円
50〜54歳 月収:約28.7万円
年収:約406.5万円
月収:約24.8万円
年収:約349.1万円
55〜59歳 月収:約25.8万円
年収:約360.2万円
月収:約25.1万円
年収:約355.1万円
60〜64歳 月収:約23.9万円
年収:約323.6万円
月収:約23.3万円
年収:約321.3万円
65〜69歳 月収:約21万円
年収:約282.6万円
月収:約21.7万円
年収:約287.6万円
70歳〜 月収:約19.1万円
年収:約239.2万円
月収:約20.4万円
年収:約268.7万円

表を見ると男女ともに、45~49歳の年収が1番高いことがわかります。

最高年収は、45〜49歳の男性介護職の約427.4万円です。しかし、全産業の平均443万円と比較すると年収は低いと言えます。60歳以降では男女の平均年収が逆転している点も特長です。

介護職給料アップ政策とは? 岸田首相の「分配戦略」

ここまで、介護職の給料の現状をご紹介してきましたが、今後岸田首相の「分配戦略」により、介護士の給料が上がる可能性があります。

岸田首相が所信表明で挙げた政策の一つに、「看護、介護、保育などの現場で働く人々の収入増加」があります。この政策は、従来から安価に抑えられてきた「公定価格」を見直し、賃金を引き上げることで実現されます。介護職員の賃金が増えることで、介護の現場で働く人々が増え、消費が増えることで経済成長につながることが期待されています。

また、この政策の財源については、2月から9月までは補助金や交付金が充てられ、それ以降は診療報酬や介護報酬の改定によって資金調達を行う予定です。公的価格の見直しについても議論がありますが、その場合、介護サービスの利用料や介護保険料の増加が考えられ、国民負担の増加も予想されます。このため、公的価格評価検討委員会が設置されました。

公的価格評価検討委員会とは?

現在上がっている対策案としては

  • 来年2月より開始の予定
  • 職種ごとに段階的に上げていく方針
  • 介護職は9000円程度のアップが見込まれ、最終的には5000円~12000円程度の範囲内で給料アップを行う予定
  • 介護保険の加入を40歳から30歳に引き下げる

等の案が出ており、依然全産業の平均よりも低い介護福祉士の給料のアップや資質向上及び社会的地位の向上を目指すようになります。

「高齢化や介護離職」という言葉を一度は聞いたことがあるかもしれません。2025年に向けて、毎年約6万人の介護職員を増やさなければならないと言われていますが、まだまだ不足している状況です。介護職の待遇の低さ、特に低い給料が原因の一つと考えられています。上記のような具体的な対策が求められています。

介護職員自身で給料アップする方法

国の政策として、介護職員の給料アップが行われており、今後も改善されていく予定ですが、介護の仕事はそれ以外にも自分の努力で給料アップを目指すことが出来ます。

介護職員として勤続年数を重ねる

介護の仕事でも、他の企業と同じで昇給があります。年数を重ねることで毎年給料がアップはすることもありますが、ベテランになれば主任や管理者等責任者のような立場になり給料が上がります。また仕事が認められて特別な手当てが付く場合などもあります。

介護に関連した資格を取得する

介護の仕事は無資格からでも始めることができますが、キャリアアップをすることも可能です。
基本的には、介護職員初任者研修、実務者研修、介護福祉士と取得していく方が多く、
国家資格でもある介護福祉士を取得することで、資格手当などにて給料がアップします。
その他にも、認知症専門の資格や地域密着型の施設で必要となる資格など施設の種別によって必要となったり、助けとなる研修を受講することで給料がアップすることもあります。

介護士資格を取得するメリット

・キャリアアップに繋がる
・就職・転職で有利
給料や待遇が良くなる
・できる業務が増える
・職場の人や利用者さんから信頼される

介護資格を取得するには、時間やお金がかかりますがそれ以上に、給料や待遇が良くなったりと、分かりやすくメリットが生じてきますね。
また、できる業務の幅が増えたり、キャリアアップに繋がったり、周囲からの信頼度が上がったりと、仕事にやりがいを感じる場面も増えていきます。

より良い条件の職場へ転職する

同じ種別の介護施設でも、地域や規模などその施設によって条件は様々です。
特に、夜勤や資格などに付く手当ても変わりますし、上記で説明した処遇改善加算についても、どの加算を取得しているかで年収が大きく変わってきます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。本記事では、介護職の給与の現状や介護職の収入増加政策、介護士自身でできる年収アップのコツなどについてご紹介しました。

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