介護職の給料はいくら?|職種別の手取り、収入アップの方法も紹介

お仕事

「介護の仕事は、労働量の割に給料が低い」といった声をよく耳にする方も多いのではないでしょうか?今現在介護職で働かれている方も、将来介護の仕事をしてみたいという方も、平均の給料がどれくらいなのかは気になるところかと思います。

この記事では、介護職の給与について、職種別の平均的な手取り額や、今よりも収入を増やす方法などを含めて詳しく紹介していきます。

この記事でわかること
・なぜ介護職の給与が低いのか
・介護職の職種別手取り額
・介護職で収入を増やす方法

介護職の給与が低いと言われる理由

高齢化が進む日本において、介護職の需要は高まるばかりです。なのになぜ、今でも給与が低いままなのでしょうか?考えられる理由をいくつか紹介します。

介護保険制度の存在

日本では、介護保険制度に基づいて介護職員が雇用されています。介護保険の給付水準は限られているため、給与を増やすのに限界があります。

非正規雇用の増加

正規職員 非正規職員
介護職員(施設等) 61.0% 39.0%

うち常勤労働者 うち短時間労働者
15.4% 23.6%
訪問介護員 30.3% 69.7%

うち常勤労働者 うち短時間労働者
12.3% 57.3%

介護職では、非正規雇用の割合が非常に高く、訪問介護員では約70%が非正規職員です(厚生労働省「介護労働の現状」より)。非正規雇用は正規雇用よりも給与水準が低くなるため、全体で見ても給与が低い傾向になります。

補助金申請の事務負担が大きい

政府は2022年の2月〜9月に、補助金を財源とした介護職員の3%程度(9,000円)の賃上げを実施しました。
しかし、この制度を利用するには計画書と実績報告をする必要があり、職員が少ない施設の運営事業者にとって大きな負担となります。そのため、約4分の1の施設では制度を活用していないことがわかりました。

 

職種別の手取り

ここまで、介護職の給料が低い原因を解説してきました。では、実際にもらえる額はどのくらいなのか、職種ごとに紹介していきます。

*ここで記載している金額は、厚生労働省「令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果」などを参考にしています。

介護士(施設職員)

持っている資格によっても変わってきますが、施設で働く介護士の手取りは平均で約22〜26万円です。

ホームヘルパー(訪問介護員)

ホームヘルパー(訪問介護員)の手取りは平均で約23万円です。施設で働く職員よりも若干低い金額になります。

ケアマネージャー

施設形態や勤務年数によっても差がありますが、ケアマネージャーの手取りは平均で約27万円です。介護職の中では比較的高い給与をもらえる職種です。

生活相談員

生活相談員の手取りは、常勤の場合平均で約24万円です。非常勤の場合は平均で約20万円と、大きな差があることがわかります。

サービス提供責任者

サービス提供責任者の手取りは、常勤の場合平均で約24万円です。前年度の平均給与と比べると2万円ほどアップしており、今後も少しずつ上がっていく可能性があります。

看護助手

看護助手の手取りは平均で約17万円です。他の職種と比べてだいぶ低い印象です。

介護施設長

介護施設長の手取りは平均で約27万円です。責任のある役職ということもあり、給与は高めです。

介護ドライバー

介護ドライバーの手取りは平均で約23万円です。この金額は正社員の場合であり、介護ドライバーに多いアルバイト・パートでは最低賃金時給のことが多いようです。

 

収入を増やすには

ここまで、職種ごとの給与を見てきましたが、やはり高いとは言えないのが実情です。今の給料に不満があり、「収入を増やしたい」と思っている介護職員の方も多いのではないでしょうか。

以下に、介護職で収入を増やす方法を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

資格の取得

介護に関わる資格は多数存在し、資格の有無で給与が大きく変わることがあります。例えば、施設で働く介護士の場合、手取りは以下のようになります。

資格 額面 手取り
なし 275,920円 約220,000円
介護職員初任者研修 301,210円 約230,000円
実務者研修 303,230円 約230,000円
介護福祉士 329,250円 約250,000円

資格を持っていない人と介護福祉士の資格を持っている人では、手取りで約3万円の差があります。このことを見ても、資格をとっておいて損はないと言えるでしょう。

介護関係の資格について知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

経験を積む

どんな職業でもそうですが、介護職でもやはり経験年数は重要です。入社から数年は慣れないことも多く、給与も上がらず苦しいとは思いますが、経験を積んでいきましょう。

給与交渉

職場との給与交渉も、大切な収入アップの方法です。自分のスキルや能力、市場の平均などを理解した上で、妥当と考えられる金額を提示しましょう。日々の業務で自分の必要性をアピールしておくことも重要です。

転職

以上のような方法を試しても給与が上がらない場合、職場に問題があることもあり得ます。その際には転職も考えてみてください。介護職の給与水準は上がり続けているので、新たに職場を探した方が良い待遇で働ける可能性も大いにあります。

労働組合への参加

給与に不満を持ち、事業所に交渉しようとしても取り合ってもらえない場合があります。そうした場合には、団体で交渉を行うために労働組合へ参加することも一つの手段です。

労働組合に入ることで、給与以外でも何かしらの問題があれば、組合員と共同で抗議することができます。小規模の事業所では労働組合がない場合もありますが、全国組織の組合もありますので、ぜひ探してみてください。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。この記事では、介護職の給与について、職種別の平均的な手取り額や、今よりも収入を増やす方法などを含めて詳しく紹介してきました。

日本では今後も介護職の需要が高まっていくと考えられます。政府も様々な処遇改善案を出していますし、給与は今よりも良くなっていくはずです。

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